内部マーカーまたは末端標識を付加
酵素でDNAを標識する方法には、分子の末端を標識する方法と、分子に沿って内部を標識する方法の2つがあります。蛍光色素や修飾ヌクレオチドなどの検出可能なマーカーは、酵素作用による5’基および3’基の付加、内部マーカーとともに導入するの場合は適切な酵素の直接取り込みもしくはポストラベリング法により導入
することができます。
酵素を使用した核酸に標識を付加するための方法
酵素の作用によるラベリングは、in vitroや細胞内の核酸の機能や動態の解明を目的とする多くの研究に必要です。DNAやRNAに標識ヌクレオチドを付加できる部位にはすべて、その付加を触媒する適切な酵素があります。
酵素 | 活性 | ラベリング作用 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
末端 ラベリング |
直接 取り込み |
無作為 プライミング |
ギャップラベル | ニック トランスレーション |
||
P7060L Klenow Fragment 近日発売 |
5’→3’ |
✘ いいえ | ✔ はい | ✔ はい | ✘ いいえ | ✘ いいえ |
P7010 Klenow (3’→5’ exo-) |
5’→3’ 合成活性を有するDNAポリメラーゼ |
✔ はい (3’ dsDNA) | ✔ はい | ✔ はい | ✘ いいえ | ✘ いいえ |
P7260L T7 DNA polymerase 近日発売 |
5’→3’ 合成および3’→5’ ssDNA とdsDNAエキソヌクレアーゼ活性を有するDNAポリメラーゼ。 [2本鎖DNA エキソヌクレアーゼ活性は チオレドキシンの存在を必要とします。] |
✔ はい (5’ dsDNA) | ✔ はい | ✘ いいえ | ✔ はい | ✘ いいえ |
P7050L DNA polymerase I |
5’→3’ 合成、5’→3’および3’→5’ エキソヌクレアーゼ活性を有するDNAポリメラーゼ |
✘ いいえ | ✘ いいえ | ✘ いいえ | ✘ いいえ | ✔ はい |
RP810 TaqNova Stoffel DNA Polymerase BLIRT |
5’→3’ エキソヌクレアーゼを欠損しているTaq DNAポリメラーゼ(Taq)のStoffel Fragment誘導体 |
✘ いいえ | ✔ はい | ✘ いいえ | ✘ いいえ | ✘ いいえ |
P7620L TaqIT DNA polymerase 近日発売 |
TaqITは、Taq DNAポリメラーゼ(Taq)の5’→3’エキソヌクレアーゼ 欠損誘導体です(Stoffel) |
✘ いいえ | ✔ はい | ✘ いいえ | ✘ いいえ | ✘ いいえ |
P7070L Terminal deoxynucleotidyl transferase(TdT) 近日発売 |
DNA分子の3’ヒドロキシ末端へのdNTPs の付加を触媒。平滑の、 5’-オーバーハング、ssDNAおよびRNAを延長。 |
✔ はい (3’ ssDNA) | ✘ いいえ | ✘ いいえ | ✘ いいえ | ✘ いいえ |
P7180L T7 RNA polymerase 近日発売 |
DNAテンプレートの5’→3’ 方向にRNAを合成 |
✘ いいえ | ✔ はい (RNA) | ✘ いいえ | ✘ いいえ | ✘ いいえ |
P7460L Poly(A) polymerase 近日発売 |
poly(A) tailed RNA用に、ATPからRNAの3’ヒドロキシ へのAMP の付加を触媒 |
✔ はい (3’ RNA) | ✘ いいえ | ✘ いいえ | ✘ いいえ | ✘ いいえ |
L6050L T4 RNA ligase 1 近日発売 |
RNAとssDNA 分子をライゲーション |
3’(RNAおよびssDNA) | ✘ いいえ | ✘ いいえ | ✘ いいえ | ✘ いいえ |
Y9040L T4 polynucleotide kinase (PNK) |
ATPから ポリヌクレオチドの 5´-末端または 5´-ヒドロキシル基を持つ モノヌクレオチドへの γ-リン酸の転移を触媒 |
5’(ssDNA、dsDNA、 およびRNA) |
✘ いいえ | ✘ いいえ | ✘ いいえ | ✘ いいえ |
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