EpiTect Plus Bisulfite Kits

• ゲノムDNA、血液、細胞、組織、FFPEサンプルに特化されたソリューション
• サンプル溶解とBisulfite処理を組み合わせた効率的な手法
• 少量の溶出量で即使用可能な高濃度DNA
• DNA 分解を回避する画期的なDNA保護テクノロジー
• 最小限の操作で迅速な結果

EpiTect Plus Bisulfite Kitsは様々なスタートサンプルに対応する柔軟性の高いシステムで、サンプル溶解並びに全血／培養細胞／組織サンプル／FFPE組織切片からの直接DNAのBisulfite処理を効率的に行なえます。さらに変換DNAはわずか10 µlの溶出バッファーで溶出できるので高濃度のDNAが得られます。同時にEpiTect Plus Bisulfite Kitは、EpiTect Bisulfite Kits が持つ高いDNA変換率と信頼できるDNA保護テクノロジーという特長も備えています。

EpiTect Plus Bisulfite Kits の特長：

• 分解は最小限で99%以上の高いDNA変換率
• 少ない溶出量 （10 µl 以上）で高濃度な変換DNAを分離
• サンプル溶解中のDNA消失を最小限に抑え、DNAを保護するテクノロジーの組み合わせにより比類なき高収量分離を実現
• ゲノムDNA、全血、培養細胞、組織サンプル、FFPE組織切片用に至適化された簡便なプロトコール
• 1 ng～2 µg のgDNA, 0.5～20 µl の全血、10～100,000個の細胞、FFPE 組織1切片 （厚さ10 µm）からのサンプル量に対応でき、確実な結果を実現
• 溶解操作が組み込まれ効率的なプロトコールにより時間を節約

Sodium bisulfite 処理によりDNAを完全かつ効率的に変換するためには、サンプルDNA中の非メチル化シトシンがすべて変換され、さらにBisulfite変換反応での温度や化学条件によるDNA分解が最小限に抑えなければなりません。変換DNAの保護は、変換DNAの回収率やダウンストリームアプリケーションの感度に影響を与える重要なファクターです。EpiTect Plus Bisulfite Kit はDNA分解を最小限に抑える一方、Bisulfite 変換を効率的に行ない、また変換反応を行なう前のDNA分離操作が不要という大きなメリットがあります。これはサンプル溶解から最後の変換DNAの溶出までのワークフローを効率化し、迅速な結果並びに様々なダウンストリーム･アプリケーションに使用できる高品質なDNAを提供します

DNA Bisulfite変換のためのQIAGEN ソリューションーニーズにあったキットを選択

3種類のEpiTect Plus Bisulfite Kits を組み合わせることにより、様々なスタートサンプルからの直接Bisulfite処理を実現する統合システムとして機能します（図“全操作の概略”）。しかし各キットはそれぞれの特長を持ち、特定のサンプルタイプに対応し、それぞれの機能に必要なバッファーと試薬が入っています各キットの成分は効率的なサンプル溶解、溶解中のDNA消失の回避、完全なBisulfite変換、変換中あるいはDNAクリーンアップ中のDNA保護を実現します。 

EpiTect Plus Bisulfite Kit をEpiTect Bisulfite Kit に置き換えることはできませんが、Bisulfite変換DNAを必要とするダウンストリームアプリケーションに使用可能な様々な種類のサンプルに対応し、DNA調製操作を組み込んでいます。両セットともにDNA保護テクノロジーが入っており高い変換効率を実現します。EpiTect Bisulfite Kits はハイスループットに対応できる96ウエルフォーマットも提供しています。お客様のアプリケーションに最適なキットを容易に選択していただくために、QIAGENのEpigeneticポートフォリオ（下表）の5種類のBisulfite変換用ソリューションの概要を参照ください。

DNA Protect BufferとDeparaffinization Solutionを統合したテクノロジー

DNA Protect Buffer中のユニークな成分が、高温そして低pHで行なわれるBisulfite処理により生じるDNAの断片化を防ぎます。また、効率的にDNA を変性した結果、完全なシトシン変換に必要な一本鎖DNAが生じます。DNA Protect Buffer はpH指示薬を含み、反応液が完全に混和しているかを色調で確認でき、完全にシトシンを変換するための正確なpH値を確保できます（図“ DNA Protect Buffer”）。

FFPEサンプルからのDNA抽出のために、脱パラフィンが必要です。これにはまずパラフィンを溶解、除去し、次に溶解バッファーとproteinase K によりサンプルを処理します。Deparaffinization Solution は最小限の操作で脱パラフィンを容易に実現できる画期的な試薬です。高いDNA回収率で分離できることがDeparaffinization Solution を使用することの利点です。Deparaffinization SolutionはFFPEサンプルに添加した後もサンプル上に留まり、Proteinase Kによる分解が同時に行なわれます。その後FFPE サンプルをペレット化する必要はなく、パラフィンを含む上清を除去する必要もありません。従って脱パラフィン操作の際にサンプルを失うリスクは回避されます。

EpiTect Plus DNA Bisulfite Kit

EpiTect Plus DNA Bisulfite Kitには特別に調製されたバッファーと試薬が入っています。 これらはゲノムDNAのBisulfite変換と続く変換DNAのクリーンアップを効率的に行ないます（図“ EpiTect Plus DNAフローチャート”")。ユニークな DNA保護テクノロジーとQIAGEN スピンカラムを用いた本キットは、変換DNAの分解を最小限に抑え、高濃度のDNAが必要なダウンストリームアプリケーション用にわずか10 µl の溶出バッファーで溶出できます。本キットは20 µl あたり1 ng～2 µg のDNA、40 µlあたり1～500 ngのDNAを変換可能です。

EpiTect Plus FFPE Bisulfite Kit

EpiTect Plus FFPE Bisulfite Kitは、FFPE 組織切片の脱パラフィンと溶解用のEpiTect Plus FFPE Lysis Kit、そしてサンプルから遊離したDNAの効率的なBisulfite 変換用のEpiTect Plus DNA Bisulfite Kitから構成されています（図“ EpiTect Plus FFPEフローチャート”）。FFPE切片の脱パラフィン、溶解、クロスリンク切断は、 Deparaffinization Solution とLysis Buffer FTB、十分に検討された反応温度プロトコールにより最適化されています。溶解およびクロスリンク切断中に遊離したDNAはEpiTect Plus DNA Bisulfite Kitを用いたBisulfite変換に直接使用されます。本キットで使用できるサンプル量は1枚のFFPE 組織切片（厚さが10 µm）です。

EpiTect Plus LyseAll Bisulfite Kit

EpiTect Plus LyseAll Bisulfite Kitは、全血細胞、培養細胞、新鮮な組織の溶解用のEpiTect Plus LyseAll Lysis Kit、そしてこれらのサンプルから遊離したDNAの効率的なBisulfite変換用のEpiTect Plus DNA Bisulftie Kitから構成されています（図“ EpiTect Plus LyseAllフローチャート”）。特別に調製された溶解バッファーは、DNA分離なしに直接Bisulfite変換に使用可能なDNAをサンプルから能率的に遊離します。本キットは0.5～20 µl の血液あるいは10～10⁵個の細胞処理が可能です （60 pgのDNA）。

EpiTect Plus Bisulfite Kitsで変換、精製したDNAは以下のような様々なアプリケーションに最適です：

• メチル化特異的PCR（Methylation-specific PCR；MSP）
• マルチプレックスPCR
• リアルタイム PCR
• シークエンシング／パイロシークエンス