Cat. No. / ID: 203144
AllTaq Master Mix KitとAllTaq PCR Core Kitは、DNAまたはcDNAテンプレートを使用した高感度かつ特異的なホットスタートPCRに適しています。これらキットは、すべてのPCRアプリケーションに非常に適しています。視覚的ピペッティングコントロールや、ゲルローディングおよびトラッキング色素、高速サイクリングプロトコール、反応セットアップ中および後での高い室温安定性、そして、4倍濃縮マスターミックスフォーマットにより多くのサンプル量を反応に持ち込めるなどの特長を備えています。
AllTaq Master MixおよびAllTaq PCR Bufferの組成により特定のPCR産物の増幅が容易になり、すべてのターゲットで同じプロトコールが使用されるため、一回で良い結果が得られます。このバッファーにより、各PCRサイクルのアニーリングステップで、プライマーの特異的結合/非特異的結合の比を高めることができます (図 PCRバッファー)。この検証済みバッファーは高速サイクリング条件に適応すると同時に、広範なアニーリング温度における厳密なプライマーアニーリング条件を備えています。また、デュプレックスPCRにも適しています。アニーリング温度や Mg2+濃度を変えてPCRを最適化する必要はありません。
多才なケミストリーにより、最大9 kbまでの増幅やデュプレックスPCRが可能となり、同一のPCRキットを使用した柔軟なワークフロー計画を立てることができます。AllTaq PCR Core Kitで提供されるQ-Solutionは、GCリッチなテンプレートなどの難しい二次構造の増幅が容易になります。ガードプロテクトされたホットスタートメカニズムは、早期の酵素活性のリリースを防ぎ、単一分子レベルにおける優れた特異性と感度が確保されます(図 AllTaqホットスタートのメカニズム)。
AllTaq Master Mix Kitでは、簡便でReady to useのマスターミックスの組成が提供されており、AllTaq DNA Polymerase、AllTaq PCR Buffer、dNTPs、MgCl2およびQ-solutionが別々のチューブで提供されています。これらは、PCRプロトコールの最適化に適しています(図 長いPCRフラグメントの増幅)。いずれのキットにも、オプションとして使用されるオレンジ色のMaster Mix Tracerと青色のTemplate Tracerが別々のバイアルで提供されています。
低温では、AllTaq DNA Polymeraseは、抗体と複合体を安定化させる新規のガード添加剤によって不活性化されています(図 AllTaqホットスタートのメカニズム)。これにより、ホットスタートを厳密に管理すると同時に、周囲温度での酵素活性が抑制され、氷上や機器上でのセットアップを可能にします。この酵素は、95℃で2分間のインキュベーション後に完全に活性化され、最初のサイクルから高い特異性で増幅します。ホットスタート法は、最初のサイクルで非特異的に結合したプライマーやプライマーダイマーからの伸長を排除し、特異的で再現性のあるPCRを実現します。
革新的な AllTaq PCR Master MixとAllTaq Bufferにより、高速サイクリング条件を容易にすると同時に、広範なアニーリング温度における厳密なプライマーアニーリング条件が提供されます。また、デュプレックスPCRも正しく行うことができます。アニーリング温度やMg2+濃度を変えてPCRを最適化する必要はありません。
PCR Template TracerとPCR Master Mix Tracerの青色とオレンジ色の色素はそれぞれ、PCRのセットアップ中にピペッティングされたサンプルを視覚化し、操作エラーを低減します。青色のテンプレートをオレンジのPCR Master Mixに添加すると、緑色に変わり、サンプルが添加されたことが確認されます(図 ビジュアルピペッティングコントロール)。これらのトレーサー色素の添加は、任意に使用できます。
PCR増幅後の反応液はアガロースゲルに直接ロードすることができます。各トレーサー色素は、ローディングプロセスと、その後の電気泳動の移動度のモニタリングに利用できます。
AllTaq Master Mix Kitでは、簡便でReady to useの4倍濃縮マスターミックス組成が提供されます。これによりインプットテンプレート量が増加し、感度が向上します。。AllTaq PCR Core Kitでは、PCRプロトコールを最適化する必要がある場合のために、AllTaq DNA Polymerase、PCRバッファー、dNTPs、MgCl2、Q-Solutionが別々のチューブで提供されます。
オレンジ色のMaster Mix Tracerは、任意でマスターミックスまたはPCRバッファーに添加します。青色のTemplate Tracerで色付けされたテンプレートをマスターミックスに添加すると、溶液の色がオレンジ色から緑色に変わり、ピペッティングや反応のセットアップが適切であることが視覚的に示されます(図 PCR操作手順)。トレーサー色素により、PCRの後に直接アガロースゲルに充填でき、その後の電気泳動を効率良くモニタリングすることができます。色素は、1%アガロースゲルでおよそ 50 bp(オレンジ色)および 4000 bp(青色)に近傍を示します。
多目的バッファーシステムは、デュプレックスPCRを含む多くの標準的PCRに同じプロトコールを使用して、約45分の高速PCRを可能にします。1〜9 kbの長いPCRでも、本キットでは別個のサイクリング条件を提供しています。
ガードプロテクトされたホットスタートメカニズムにより、室温での完全な反応のセットアップが可能となるため、氷の必要がなくなり、ピペッティングの自動化を実現することが可能です。反応セットアップの後、サンプルはPCRサイクリングの4日以上前から室温で放置することができます。さらに、マスターミックスは極めて安定で、使用中に分解されず、2~8°Cで最大6か月保存ができます。
AllTaq PCR Core Kitには、オプション添加用のQ-Solutionが含まれています。これは核酸の融解の挙動(たとえばテンプレートが高度な二次構造をとったり、GCリッチであったり)を改良することで、困難なターゲットの増幅を助ける働きがあります。
PCRワークフローをさらに合理化するため、PCRセットアップ装置QIAgilityやPCR産物の解析用のQIAxcel Advancedの使用をおすすめします。
AllTaq Master Mixと AllTaq PCR Core Kitsは、複数のプライマーペアを使用する反応や、広範なアンプリコンサイズを含む反応も含めて、遺伝子型決定や遺伝子解析、または複雑な gDNAテンプレートやcDNAテンプレートのターゲット検出などを目的としたあらゆるPCRに使用できます。